最近、注目しているのがSUPER GT。
このレースは成功する要素を多く持っていると思う。
何故なら、市販車をベースにしたハコレースであり観客にとっても親近感があるからである。
これまで、グループAなどで市販車のレースはあったが、結局数年で人気が無くなったりしてレースとして成立しなくなり廃止されてきたり、グループCなどのプロトタイプスポーツカーなどのレースがあってもなかなか人気が出なかった。
当時からシルエットフォーミュラ待望論はあり、私もそんなレースができたらと常々妄想していた。
それが今現実のものとなっている。
実際、JGTCからこのレースが勃興しており今後も盛り上がりを見せる予兆を感じるシリーズであるが、一体どこへ行こうとしているのだろうか。
先に懸念事項を言ってしまえば、GT500に参戦しているのが日本の3台メーカーしか残っていないこと。
2005年まではフェラーリやランボルギーニもエントリーしていたが、結局プライベーターはGT300に移行してしまっていること。
エントリー台数が少ないこと。
NASCARに比べてもエントリー台数が少ない事はレースの迫力を半減させる。これは近年F1も予備予選不要の台数になってしまい、日本での人気がセナ時代よりも降下している原因だろう。
レースの人気が低くなると興行的にも難しくなり、廃れてしまう。
F1においてはミハエルシューマーハーが人気を減らし、グループAもスカイラインGT-Rが人気を下降させた。
世界中のどの人気レースを見てもレギュレーションでマシンの性能差を凝縮させ、コストを低減させている。
この現象が今後日本のSUPER GTにおこらないことを期待したいが、NSXはもはや製造していないので、その後継車がこのレースに出るまでにどうなるのかとも思うし、グループAを衰退させたGT-Rが日産の次期エントリー車になるだろうし、この辺が歴史は繰り返されるにならないことを望む。
現在、日本のメーカーはトヨタがレクサスGT(LA-F)や後継スープラ(FT-HS)を出そうとしていたり、日産がGT-R、ホンダがアキュラブランドでNSXの後継車をリリースしようとしていたり、マツダもRX-7の復活の噂は絶えない。
これらの車種が将来SUPER GTにエントリーできれば良いのだが、それぞれの市販車としての性能を考えるとイコールコンディションにさせるのはあまりにも、オリジナル性能を無視した物にならざるを得ないような気がするので、今の日本のスーパーカーブームはこのシリーズに対して楽観視できない。
まず、このシリーズにお願いしたいことは、耐久レースなのかスプリントレースなのかを明確にしてもらいたいこと。
300キロから500キロや1000キロのレース体系でドライバーは2人以上なのに、ルマン用車両による全日本スポーツカー耐久選手権も存在していたりして非常に中途半端といわざるを得ない。
別シリーズにGTカーの舞台があるのであればSUPER GTはスプリントレースになり、ドライバーも1車につき1人というフォーミュラレースのようなスタイルにしたほうが良いのではないかと思う。
200キロから300キロのレースにしてTV中継で2時間以内にすれば興行的にも成功しないだろうか。ライブイベント的にはサポートレースとして下部カテゴリーのレースをすれば良いと思う。
GT300にエントリーするような車種もGT500で戦えるレギュレーションにできないだろうか。浅はかなアイデアとしてはGT400を設置してパワー制限することだが、世界最強のハコレースであることを否定するのももったいない。
今後どこに行くかでこの辺のレギュレーション調整は可能だろう。
世界に示せるレースとなりうるだけに今後どこへ行くかを明確にして半永久的に繁栄するレースになっていくことを望みたい。
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